心のバリアフリー推進事業モデル
心のバリアフリーを実現するには?
障がい者と健常者が互いを知らないが故に、「心のバリア」が発生するのであれば、「交流の機会を増やせばよいのでは?」と考える方もいらっしゃると思います。確かに、交流の機会を増やしていくことは大切だと思います。しかし、単に量を増やすだけでは、交流がうまくいかず、「心のバリア」を余計に増幅させてしまうという危険性も考えられます。そこで、IFPでは、質のよい交流ができる機会を増やすことを重要視しています。
では、質のよい交流とは、どういうものでしょうか。
IFPでは、障がい者と健常者が、互いに関わり方を学び、理解し合いながら、自然に仲間関係を育めるような機会だと考えています。そのような交流を実現するため、IFPでは以下のような図式にある系統的な取り組みを行っています。
第一段階:カジュアルサポート研修会
IFPでは、障がい者と健常者が、共にコミュニケーションスキルを学ぶた研修会を開催しています。この研修会では、障がい者を支援したり、介助したりするためのスキルを身につけるのではなく、両者が学校、職場、地域の仲間として共生するために知っておくと役に立つようなコミュニケーションスキルを中心に学びます。障がい者の自立を支援する専門職(ヘルパー、特別支援学校の教員等)の方々が学ぶ内容と異なり、1日参加すれば、誰でも身につけられる簡単なスキルを取り上げています。お互いの交流がうまくいくようなちょっとした工夫(カジュアルサポート)を知ることにより、互いが自信を持って関われるよう、スタッフがサポートいたします。
第二段階:交流イベント
カジュアルサポートを獲得した上で、実際に、障がい者と健常者が地域の中で交流しやすくなるよう、IFPでは、交流イベントを実施しています。この交流イベントは、両者がグループを作って、ひとつの課題に取り組みながら交流を進めていきます。交流がうまくいくように、誰もが参加しやすいイベント内容を提供することはもちろんのこと、各グループにはIFPスタッフがサポートに入り、障がい者(あるいは、健常者)とあまり接したことがない方でも、楽しくイベントに参加できるよう応援いたします。
質のよい交流を担保するための運営体制
上記のカジュアルサポート研修会や交流イベントでは、特別支援教育、医療、福祉等の分野の専門知識を持っているIFPスタッフがマネジメントに携わるので、障がい者のためのサポート体制(情報保障や介助等)が整っています。このため、障がい分野のNPOでは珍しく、IFPの研修会やイベントでは、視覚、聴覚、運動、発達障がい等、様々な種類の障がい者の方が参加しています。
なお、カジュアルサポート研修会や交流イベントを含め、IFPが手掛けているプロジェクトの詳細は、こちらをご覧ください。